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日本で女性として働く、キャリアに関するひとりごと

こんにちは!てりーです!

今日はキャリアに関して。アラサーを迎え、社会人としては中堅として扱ってもらえるようになりました。

一方で「女性」という選べない性別というだけで、男性以上の負荷や対価のない期待を背負わされたり、割引された評価からスタートされたり。まだまだ働く女性にとっては、一筋縄ではいかない時代の過渡期なのだと感じます。閑話休題

最近読んだ本がキャリア形成、やりたいことがあろうとなかろうと参考になると感じました。

サマライズを兼ねてやりたいことがある人向け、特にやりたいことこだわりがない人向けで考えをかき分けていきます。

 

 

読んだ本の紹介

『HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか』

まずは本の紹介から。1冊目はベン・ホロウィッツさん著『HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか』です。

本書はITベンチャーを経ち上げた著者の経験から、テックベンチャーの採用からマネジメント、事業戦略の建て方、解雇まで多様な知見が具体的に述べられています。

想定読者は経営者を目指している人やマネジメント職、ベンチャー企業勤務の方でしょう。

ですが個人的には自分の人生で悩んでいる人や決断ができていない人がどう判断するか、自分軸を見つける指標を見つけられるヒントにもなります。

会社売却に成功した著者であっても、創業から売却までに地獄のような波乱万丈に過ごし、間一髪で乗り越えてきた経験を具体的に書き記されています。

他人様の失敗や、会社が生きるか死ぬかのギリギリのところで情報が少ない中、どう判断し社員や会社を守るかといった状況を垣間見ることができる良書です。

 

『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』

そして2冊目。ジェーン・スーさん著『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』です。

こちらの本は、メディアで取り上げられるご健在の女性たちが、どのように今の働き方を手に入れてきたのかをインタビューして紹介しています。

特に芸能関連で活躍している方をピックアップされています。

どの方の人生もテレビや雑誌で聞く華やかな面だけでなく、沈みかける船から違う船に移る危機管理能力、泥臭い努力を継続できる行動力と度胸を「ここぞ」というときに発揮されて状況を転換させているのがわかります。

残念ながら再現性があるお話ばかりではないですが、彼女たちの性格と行動力から参考になる部分は多いので今回、取り上げています。

もちろんどの方のお話も見せてもいい、公開してもいい「素の彼女たち」であることは留意しておいてくださいね。

前者の本は判断軸の見直し、判断するときにどんな情報があればよいかという「転ばぬ先の杖」として学びが多いです。

そして後者はまだまだ男社会の日本で、女性が自分らしく働いている色んなサンプルを参考にできる点がとても有意義です。

本記事は後者の本、ジェーン・スーさんの本『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』をメインに女性の働き方について自分の考察を展開します。

今回の軸は、仕事において

やりたいことが決まっている「主体的行動タイプ」

やりたいことは特にない、誰かの期待に答えることや空気を読むことが苦痛ではない「受動的行動タイプ」

の2タイプで考えていきます。

さて本題に入りましょう。

 

やりたいことが決まっている人は:一条ゆかりさんスタイル

やりたいことがすでに決まっている、興味のあること以外はやりたくない!という主体的行動タイプは、ジェーン・スーさんの本で言うところの一条ゆかりさんのインタビューが参考になると思います。

やりたいことが明確にあるタイプは、自分のやりたいことと市場の需要が重複するところを調査して重ねるところで市場の様子を見ながらやりたいことを換金していくパターンがうまくいきそうです。

上記の本では一条ゆかりさんは漫画で生計を立てたい一方で、当時流行りのスポーツ魂や貧困ヒロインが玉の輿で幸せになるストーリーは書きたくなかったし、実際書かなかったとお話していました。

しかし夢だけではご飯は食べられない。ということで一条ゆかりさんは、読者アンケートにこまめに目を通し分析していたそうです。

マクロでの好みや展開への反響、読者の年齢層の確認、年代別の好みや考えをしっかり考察し、ご自身の作品に反映させていたとのことです。

自分の描きたいことと読者の希望する展開を緩急つけながら混じえる苦戦、インタビュー本では「需要でパッケージして、中身は自分のやりたいこと」と紹介されていました。

やりたいことがあるというのは尊いことです。世の中には、思っている以上に自分の興味やしたいことがわからない人がたくさんいます。

ぜひともやりたいことでお金を稼げる人であってほしい。そのためにも市場調査と需要の確認は取り組みましょう。

それは日本市場でどれくらいの規模なのか?

今後も成長するのか、それとも衰退傾向にあるのか?

世界の市場はどう変わっていくのか?

日本でトップシェアを占めているのはどこの会社か?

次席の会社との製品やサービスの違いは?

アフターサービスや販売方法、販売促進方法に何を採用しているか?何をしていないか?

それを買っている人は製品やサービスのどんなところを気に入り、利用し、どんなところに不満を持ち、使っていない機能があるか?などなど。

マクロからミクロまで、調査できる範囲で調査しましょう。

そして小さく始めましょう。在庫も店舗もアルバイトや社員も持たず。日々PDCAを回し、やりたいことと市場の需要それぞれの円が重なる面積を増やしていきましょう。

 

やりたいことよりも他人の期待や空気を読む方が得意な人は:田中みな実さん、山瀬まみさんスタイル

先程とは逆に、やりたいことは特にない、むしろ誰かの期待に答えるほうが好きという方は山瀬まみさんや田中みな実さんのインタビューが参考になります。

このタイプの方々はよく社会人の先輩方が言われること、そして著者が言っていることを実践するのが居場所と収入源を作りやすい気がします。

つまり、仲の良い人や仲間、同僚といった信頼できる人から「これ向いているんじゃない?」「こうしたらもっと良くなると思う」というアドバイスや方向を素直に実践する。求められることを淡々と行動すること。

違うジャンルの仕事でも振られたら取り組む。そうやってひとつずつ積み重ねていく中でやりたいことや好きなものが見つかったらそっちに舵を切っていく。

もしくはその仕事が増えるように周りを巻き込んでいくのが生きていきやすいと思います。

もちろん、あなたのことを便利屋や踏み台にしようとする性格悪い人や上下関係を盾に使い捨てようとする方々も世間にはいますから、その見極めは必要です。

今まで求められるままに仕事をしてきたのに、いきなり「こんな仕事を重点的にやりたいです」という転換が周りに認められるのか?と懐疑を抱く方もいらっしゃるかもしれません。

そこは求められる仕事をこなしながら相手に借りを、協力してもらえる関係作りをしてきたか、そして自分が市場の求める需要を満たせるレベルの成果を出せたかが、分かれ目になります。

誰かからの期待に応える仕事の仕方が向いている方は、他者との関係性と求められるクオリティ以上の成果物を提出すること意識してみましょう。

打算的?ピュア100%のままでは生きていけない世の中です。

特に日本で女性として働く、お金を稼ぐ、キャリアを形成していくには。

著者のジェーン・スーさんも本書で仰っています。しなやかたれ、と。

 

すぐに望み叶わずとも腐らず、疎まれても気にせず、他者に見出された長所で結果を出す。結果が出たら、許諾を採らず少しずつやらかし、有意義な仕事を采配するのは誰かを見極めて行動する。しかし決しておごらない。(p.189 山瀬まみ

 

他のインタビューでもありましたが、山瀬まみさんはバラエティ番組の出演の際、自分が求められる役割を席順から判断していたらしいです。学者さんたちの横だからわからないことを素直に質問する役割なんだな、年下の方が多いから年上としてのコメントが求められているのだな、というように。

そして田中みな実さんは休みの日に旅行に行ったり、チョコレートに詳しかったりとあちこちで紹介されていますが、彼女曰く、それは異なるのだとか。

誰かとの会話の糸口として色んなところに旅行し、他者が自分にそういうイメージを求めるからチョコレートも色んなブランドのものを食べたり情報を収集したりしていると回答していました。

積極的に発信したい情報も知ってほしい自分もないが、他人が自分に何を期待しているか察知するのは上手だと。

山瀬まみさんや田中みな実さんのように徹底的に自分の求められる役割や期待される役をこなす必要はありませんが、こういった生き方、仕事のとり方もあるというのは知っておくだけでも処世術として生きてくるでしょう。

 

そもそも自分はどっち寄りなのか:優先順位をつけるには

と、2タイプに分けて読書の記録を兼ねて紹介してきました。

肝心なのは自分がどちら寄りなのか。これの把握です。

この把握が案外盲点でして。ほしい・好きといった個人の感情と、息がしやすい居心地が良いといった体の反応は時として一致しません。

一致するならそれで良し。向いているタイプの方向に突き進むと良いと思います。

一致していない場合。個人の感情と体の反応をそれぞれ因数分解していきます。

まずはご自身の好き、ほしいと感じるものを書き連ねていきます。できればここは「動詞」で考えましょう。

「本が好き」、なのではなく「新しいことを知るのが好き」「論理の構造を整理するのが好き」などです。

動詞で考えると、そのものが所属する業界以外にもスライドしやすく、他の業界職種にも応用したり新しい仕事を生み出したりすることも可能になります。可能性は無限大。

まずは後者の息がしやすい、居心地が良いと思える状況を把握していきましょう。

簡易的な方法ですが、これまでの人生を振り返って①嫌だった、しんどかった、すぐに辞めてしまったことを書き出してみましょう。書くことがポイントです。書き出すと自分の手元から離れて客観的に見られるようになる傾向があります。

その事柄について、どんな人がいたか、相性が良かった人・良くなかった人、どんな文化だったのか。外部からの刺激は多かったか、少なかったか。その中にもポジティブなことはあったのか。など。

次に②反対に長く続いたものは何があるか書き出してみてください。同じく周囲の人はどんな人だったか。どんな文化だったのか。外部影響は多かったか、少なかったのか。何がネガティブな要素だと感じていたのか。

そして③。①のネガティブな要素と②のポジティブな要素を見比べます。

ネガティブ要素がご自身に影響大であれば、ポジティブな要素が多様にたくさんあっても差し引きすればマナスになります。

逆にネガティブな要素よりもポジティブな要素のほうが体に良い人にとっては、そのポジティブ要素さえ獲得できれば長く続けることも可能でしょう。

さて差し引きした結果と、ご自分の感情をベン図にしたとき、重なり合うところが多いものに所属しましょう。

重なり合うところの要素がある業界や職種を探しましょう。

なお個人の感情と体の反応を書き出しても、他人の存在が随所にある場合もしくはネガティブ要素が大きく引き算の要因にならないという方は、受動的行動タイプとして行動したほうが自分の花が策かもしれません。

苦手やネガティブな要素を回避しながら、他人から求められる役割をひとつずつこなして行ってみてくださいね。

 

おまけ:これを書いている管理人は両方持っているからがんじがらめ

久しぶりに5,000時を超える大作記事を書いておきながら、管理人ががんじがらめなんですよね。

書き上げ、見直している中でも自分の仕事~となっています(笑)←笑っている場合ではない。

自分の得意で活躍するシーンのひとつに、トラブルが起こったときの火消しがあります。

ベン・ホロウィッツさん著『HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか』でも平和なときと戦時中でCEOや会社がすることは異なると指摘しているのですが、まさにこれ。

 

平時のCEOは会社が現在持っている優位性をもっとも効果的に利用し、それをさらに拡大することが任務だ。そのため、平時のリーダーは部下からできるかぎり幅広く創造性を引き出し、多様な可能性を探ることが必要となる。しかし戦時のCEOの任務はこれと逆だ。会社にすでに弾丸が一発しか残っていない状況では、その一発に必中を期するしかない。戦時には社員が任務を死守し、厳格に遂行できるかどうかに会社の生き残りがかかることになる。(p.309)

 

かといって毎日毎秒デンジャラスなベンチャー企業は自分の性質上、苦手。仕事面ではトラブル処理班ですが、生活全般では見通しを持てないと不安で眠れなくなります。

それにこれまでやったことがないけど采配された業務で好きになったもの、同僚の誰よりも得意であることも見つかりました。

ライバル企業の営業職から情報を得たり、交渉して名を与え実利をちょうだいしたりするのは、いきいきする瞬間のひとつです。

そういう意味では他人の期待や求める役割に身を委ねて自分の強み苦手を探すのも好きです。

でも雇われの枠を超えて自分でお金を稼ぎたいとも思っています。…困ったな。

 

現職で生活をこなしながらアルバイトやクラウドソーシングで色んなお仕事を体験する。向いている、頑張りたいと思ったらこれまでの自分の強みと市場の需要を絡ませてうまく給料や待遇面で交渉していきたいと思います。

ジェーン・スーさんの本の中にあった、野木亜希子さんのインタビューを私も糧に。

「30代半ばからの成功も悪くない」らしいですよ。

ちゃんとオチをつけられていないですが、また別の記事でお会いしましょう。てりーでした!