こんにちは!てりーです!
今日はお金の運用の話です。
とある貯蓄型保険を見つけ、加入を検討しているのです。
個人的にメリットが多いなと考えているのですが、加入の手間と時間が結構掛かり面倒だなと感じ、今も検討中です。
そこでその保険と同じ金額を同じ期間、投資信託で運用した場合と比較してどちらが得なのかシミュレーションしてみました。
そちらの結果が予想外だったので、貯蓄型生命保険の加入に悩んでいる方の検討の材料になればと思い、共有します!
- そもそも保険に“お得”という概念はあるのか?
- 「じぶんの積立」とはどんな保険や?シングルにも恩恵あるの?
- シミュレーションしてみたら…
- 受け取り時の税金の話
- おまけ:さて、私はこの保険を契約したのでしょうか…?
そもそも保険に“お得”という概念はあるのか?
この前提が真なのか確認したいところ。
金融分野に強い作家でもあり社会学者でもある橘玲さんは、本『シンプルで合理的な人生設計』(ダイヤモンド社)で一刀両断しています。
保険はそもそも、損をすることに意味がある金融商品だ。 P191
それでも今回興味を持ったのは、年末調整や確定申告で生命保険控除を遣える貯蓄型保険だからです。
そもそもいきなりなぜ保険に関心を持ったかというと、節税対策と遊休している積立定期貯金を活用したいと思い立ったからです。
原資は定期貯金ですから、元本割れは避けたいところ。そして節税になれば最高。
そこで投資SNSを徘徊していたら見つけたのが、こちら。
明治安田生命さんの「じぶんの積立」(無配当災害保障付積立保険)
「じぶんの積立」とはどんな保険や?シングルにも恩恵あるの?
明治安田生命さんの「じぶんの積立」(無配当災害保障付積立保険)は貯蓄型保険です。
個人的に美味しいなと思っている内容は下記の通り。
・いつ解約しても100%元本保証
・払込期間は生命保険の控除を使える
・10年満期で103%の払い戻し
一方で私が感じるデメリット。あくまでも私個人が、です。
・契約締結までの工数が多く、手間と時間がかかる
というのも、この保険はネットで勝手に申し込みができないのです。
実際に資料請求→保険の内容と見積書をオンラインor対面で説明してもらう→重要事項の説明を受ける→必要書類を送る→口座振替と、契約締結&初回入金までに手間と時間がかかります。
私は保険の見積もりを説明してもらった時点で疲れてしまいました…。
ご丁寧に面談の日時やリマインドの電話、メールをこまめにして下さるのです。さすが大手。
いやむしろ簡単に契約締結できないように仕組んでいるのか、提供側にとってあまり旨味がないのでは…?とさえ思います。(かる~く計算するとね)
閑話休題。
まあ、契約している人は実際にいらっしゃるんですよね。
さて、本題。ウォール街も認める投資信託とこの貯蓄型保険、どちらのリターンが大きいのか、検証していきたいと思います。
シミュレーションしてみたら…
では実際にシミュレーションしてみますよ~!
比較条件は下記の通り。
・年収300万円のシングル(独身)設定
・保険控除はこの保険のみとする
・月額5,000円を想定
・保険の掛け期間は5年、残り5年は待機期間の計10年のリターンを計算
・投資信託の銘柄はeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)、年3%で成長すると仮定
・また投資信託VTIを採用した場合は年5%で成長すると仮定
・投資信託の運用は特定口座もしくは一般口座(NISAを活用しないと想定する)
・保険満期金、投資信託の受け取り時の税金は考慮しない
シミュレーションの前に大切な免責事項を。この内容は個人の見解であり、投資は自己責任で行ってくださいね。
では気を取り直して。
払い込み期間の5年は省略します。
ただし払い込み期間の5年は、毎年年末調整で3,500円が返金されます。合計17,500円の控除。
5年目以降の据え置き期間で、積立投資(年利0.02%)、投資信託オルカン(年利3%)、投資信託VTI(年利5%)で考えると、下記のような運用状況になります。
なお、先述したように受け取り時の税金に関しては考慮していませんので悪しからず。
さて、同じ金額を同じ年数、運用してみると運用方法によって差が出てきますね。
オルカン年利3%と保険商品が拮抗するのは、シミュレーションするまでわからなかった良い発見。
なお保険商品を利用すると最初の掛け期間に3,500円の控除が受けられます。
5年間で還付合計17,500円であれば、年利3%運用よりも優秀なのではないでしょうか。というか年利5%で運用しても控除額と10年保険期間であれば、保険商品の方がリターンは大きいです。
少額を運用しながら控除設けられて、いつ解約しても元本保証であれば、投資で回すよりも安全で実入りが大きいことがわかります。
ちなみに同じ掛金額でも、年収が高ければ控除額はもっと大きくなります。
年収が高くなれば税率が高くなり、その税率が控除額算出に適用されるからですね。
受け取り時の税金の話
じゃあ「毎月の掛け金額を増やしたらもっと年末調整の控除として還付の金額が増えるのでは…?!」と思ったあなた、半分正解で半分落とし穴があります。
落とし穴は、受け取り時の税金です。
途中解約にせよ満期返戻金にせよ、保険金を受け取るときには税金がかかります。
ちなみに契約者(掛け金を払う人)と保険金を受け取る人が同じ人の場合、被保険者がだれであれ、受け取る人に対して一時所得として課税されます。
なお、契約者と保険金受取者が異なる場合は、受取人に対して贈与税がかかります。
一時所得の場合の課税所得金額の計算式は{(保険金-支払保険料)-50万円}×1/2です。(国税庁参照)
つまり実際に受け取る保険金と支払保険料の差額が近ければ近いほど、課税金額が増えます。
今回のシミュレーション30万円の場合は上記の計算式にあてはめると、非課税になり、満額30万円前後を受け取ることができます。
毎月の掛け金が1万円の場合、合計金額が60万円となりますが上記計算式に当てはめると非課税の金額が算出されます。
なお、投資信託で運用した場合は評価益に対して課税されます。評価益が1円でもプラスになれば課税対象です。
そのため保険金と支払保険料の差額が50万円以上となる場合は、投資運用がお得か、保険控除を使いながら税金対策するか、最新の税情報と詳細シミュレーションの両方から戦略を立てることがベターでしょう。
税金のニュースを追えない?運用シミュレーションできない??ならてりーに個別に依頼するか、会計士さん税理士さんに相談に行ってください。ちなみにてりーの個別相談は有料ですので悪しからず。
保険と税
No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき
おまけ:さて、私はこの保険を契約したのでしょうか…?
この章はおまけ。特に重要な内容はありません(笑)
ですが、保険を見つけて紹介した本人がシミュレーションし、長所短所分析し、契約に至ったのか契約しなかったのか、事の顛末をお伝えしておいたほうが良いかなと思い設けています。
結論から言うと、てりーは契約しませんでした。
というのも、説明を受けた後の契約締結手続きに取られる時間とエネルギーを、得られる控除還付と比較したときに前者の方が大きいと判断したからです。
保険商品の説明を受けた後の重要事項説明もzoomで受けるのが億劫でした。いわんや対面をや。
自分が印鑑証明を登録していなかった、という点も地味に影響しています。
上記の理由で私は契約しませんでしたが、既婚の友人が損をしない保険を考えていると相談を受けた時には紹介しています。
私が既婚で保険金受取人を家族に設定し、印鑑証明も届け出していたら自分のつみたてを契約していたと思います。
いかがでしたか?どなたかの家計シミュレーションの参考になったら嬉しいです!
ではまた別の記事でお会いしましょう!てりーでした!